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【コラム】マーケットアウトの現場から Vol.11


ミニパンの量り売り
コーポレートセンター・・・長谷部 辰雄

高校生の頃に学校の近くにパン屋さんがあり、小腹が減ったときによく活用していました(ほぼ毎日でした・・・笑)。何の変哲も無いパン屋さんで一通りの商品は揃っていましたが、行列が出来るわけでもなく、学校の近くにあるので学生が弁当代わりに購入する程度でした。その当時、オヤジさんともよく話していたんですが、「あんた達が頼みの綱だよ」と良く言われていました。
 
この間、実家に帰省した際に久しぶりにそのパン屋の近くを通ってみたら、びっくり!!なんと、女性ばかりの長い行列が出来ていたのです。思わず私も行列に並んだところ、行き着いた先には“ミニパンの量り売り”がありました(普通のパンもありましたが)。ミニクロワッサン、ミニメロンパン、ミニクリームパン、ミニカレーパン等、全部で10種類くらいありました。“1ついくら”ではなく、100g150円(100gでミニパン4〜5つ)という形で売られていました。ミニクロワッサン200g、ミニメロンパン100g(計450円)を買ったところ、少しおまけしてくれてちょっと得した気分でした。

顔を覚えてくれていたようで、買ったついでにオヤジさんと少し立ち話をしました。
(私)「おやっさん、えらい繁盛しているじゃないですか」
(オヤジ)「いやー、びっくりだよ。3年くらい前に子供向けにミニパン3種類(クロワッサン、メロンパン、クリームパン)の量り売りを始めたんだけど、予想通りお母さん達が買いに来てくれるようになったんだけど、それ以上にOLさんの反応がすごくて、平日の昼間なんかすごいよ。」

お店が混んでいたのでオヤジさんがどのような仮説を立ててミニパンかつ量り売りというサービスを始めたのかまでは話が聞けませんでしたが、結果として、「必要な量だけ食べたい」「少しずつ色んな種類を食べたい」といった顧客(特にOL層)のニーズに合致していたのだと思います。

生肉屋さんや総菜屋さんなどは以前から量り売りを実践していますが、最近ではワイン・ビール・焼酎・日本酒といった酒類や香水、変わったところでは絵画の量り売り(面積あたり)などもあるようです。
自分が欲しいと思うものを必要な量だけ購入できる量り売りという仕組みは顧客のニーズを捉えたマーケットアウト的な事例と言えるのではないでしょうか。(販売する物によっては過剰包装も無くなり、地球にも優しい仕組みですね。)

話はもどり、先ほど買ったミニメロンパンを一口頬張ると「ん、昔よりおいしい気がする!」。当然ながら“美味しい”という品質自体を上げていたようです。「やるな、オヤジ」。

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