航空会社のマーケットアウト
コーポレートセンター・・・若林 達二
先日、タイでエアエイジアという航空会社を利用しました。エアエイジアはマレーシアの格安航空会社で機内サービスや座席指定を省き、バンコク−プーケット間で片道約3,000円という低コストを実現しています。
東南アジアの航空業界も日本同様、最近まで様々な規制に縛られ、既存の大手航空会社が画一的なサービスを提供してきたと聞きます。現在でもタイの代表的な航空会社であるタイエアラインのバンコク−プーケット間はエコノミーで9,000円程度します。近年の世界的な航空関連規制の緩和を受け、東南アジアでも価格に敏感な中産層のニーズに応える格安航空会社の参入が増え、よりマーケットアウトな市場に近づいているようです。
エアエイジアの場合も、サービスよりも安い価格を求めるお客様に対し、求められていないサービスを省き低コストのサービスを提供するというのは、ある意味マーケットアウトと言えますが、まだまだ改善の余地があると感じました。例えば、座席指定の省略は、搭乗手続きを簡素化しかつ乗客の搭乗遅延を防ぐ効果があり、オペレーションの効率化を可能にします。ただし、これではコスト削減はできますが、乗客は搭乗間際まで席取りゲームを強いられ満足度は低くなります。
これに対し、以前利用した米国の格安航空会社サウスウェストエアラインも座席指定はありませんが、搭乗ゲートでのチェックイン順に番号札が配られ、搭乗は番号順に行われます。つまり乗客は搭乗ゲートへ到着した後(搭乗の約1時間前)はゆっくり出来る訳です。この方法ならオペレーションの効率化を図りつつも、乗客の満足度も保つことができます。 両者を比較した場合サウスウェストエアラインの方がよりマーケットアウトを実践していると言えるでしょう。
価格の低減だけでなく、いかに顧客の視点に立ちビジネスを磨き込むか、エアエイジアはもちろん日本の航空会社にもまだまだマーケットアウトの余地がありそうです。