会長メッセージ

【会長語録】「発想の転換について」

1.発想の転換について


Q マーケットアウトビジネスにおける「発想の転換」について、もう一度説明して下さい。

A マーケットアウトビジネスにおける発想の転換について、ミスミの場合の基本的な発想の転換と具体的な発想の転換について改めて考えてみましょう。


【1】ミスミにおける基本的な発想の転換。

ミスミはまだ、小さな三住商事(株)であった当時から、わが社の企業目標は「生産財の流通革命」であると考え、それを目指してやって来ました。
わが国の経済は戦後の高度成長時代からバブルの崩壊を境にして、低成長時代へと大きく変化しました。それは製造業の時代から、新しい情報化社会への変化でもありました。
 生産財の流通業者であったミスミは、この大きな変化に適応するためには、「生産者の販売代理店」から「消費者の購買代理店」へ発想を転換し、新しい流通を創ろうと考えました。それが更に発展してプロダクトアウトビジネスからマーケットアウトビジネスへ、生産者起点ビジネスから消費者起点ビジネスへの発想の転換になって来たのです。

【2】ミスミにおける具体的な発想の転換。

ミスミにおける基本的な発想の転換によって、多くの具体的な発想の転換が行われました。

(1)特注品から標準品への発想の転換。
従来特注品として製造されていた金型用の部品を標準品化することでお客様はより安く、早く、大量に調達することが可能になりました。

(2)「生産者の造ったものを売る」から「お客様の本当に欲しいものを創る」ビジネスへの発想の転換。
お客様のニーズの収集システムを構築することで、お客様の本当に欲しいものを創るSPA(製造小売業)への転換です。

(3) セールスマン販売からカタログ通販へ、更にECへの発想の転換。
価格が交渉によって決められていた生産財の市場に、統一された標準価格制を提案することで、生産財市場で 初めて、価格のディファクトスタンダードが確立されました。

(4) 代理店販売からダイレクトマーケティングへの発想の転換。
機械工具商業界では、代理店販売が常道化していましたが、カタログによりユーザーへ直接販売し、機械工具商からの受注は全てお断りしました。代理店販売が最終ユーザーの価格を高くしていました。

(5) 在庫品販売からハーフメイド販売への発想の転換。
生産財市場では在庫品販売が中心でしたが、受注してから一部を加工して納品するハーフメイド方式を開発して、標準品の範囲を大きく広げ、部品を安く、早く、大量に提供するサービスを可能にしました。
 
(6) 納期保証という発想の転換。
納期を保証することで、お客様は部品や工具の在庫する必要がなくなり、必要なだけその都度発注することが可能となり、大きなコストダウンにつながりました。納期保証の他に、価格保証、供給保証、開発保証、情報保証など保証という名の商品が大きな価値をお客様に提供するようになりました。


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