会長メッセージ

会長語録【これからの大企業について】




 Q:将来へ繋ぐ「これかの大企業の経営」はどのようになって行くのか、会長の考えを聞かせて
ください。 

 A : 今、大企業を取り巻く環境がどのように変化し、大企業はその変化にどのように適応して
行くかということを考えてみたいと思います。


【1】 世の中の変化が益々早く、しかも大きくなってきました。
今から60年も前、私は岐阜県の山奥の中学校にいました。修学旅行で初めて見る東京は、まるで
見知らぬ外国のような所でした。それだけ情報が伝わるのが遅かったのではないでしょうか。
今や世界の、どこで、何が起きているのかを私達は一瞬にして知ることが出来ます。
情報化社会が進展して、世の中の変化のスピードが益々早くなってきました。 しかも、スピード
だけではなく、変化の度合いが大きくなって来ました。
例えば自動車の世界で見れば電気自動車(EV)であり、自動運転であり、シェアリングエコノミー
の時代へと、従来より大きく変化してきています。
更に第4次産業革命の時代を迎えて、より早く、より大きく変化することが確実になってきました。


【2】 大企業は実に多くのものを持っています。しかし、世の中の変化が益々早く、より大きく
変化するようになると、持っていることが“有利な条件”から“不利な条件”に変わってくるようになり
ました。
大企業は人材、ブランド、組織、技術、ノウハウ(知的財産権)、商品、経験、工場、設備など多く
のものを持っています。従って、従来の延長線上でものごとを考えます。
そのために、従来とは全く違う、新しい発想が出にくく、世の中の早くて、大きな変化に適応して
行けなくなっているのではないでしょうか。持っていることが、古いしがらみに変わってくるように
なってきたのです。


【3】 ビジネスにも寿命(じゅみょう)があります。
ビジネスにも人間と同じように寿命があります、生まれたばかりの「幼年期」があり、ビジネスモデ
ルが確立して、急激に成長する「青年期」があります。そして、安定してマーケットに利益が提供で
きる「壮年期」があり、その後は徐々に成長力をなくして行く、「老年期」に入って行くと思われます。
 世の中の変化のスピードが益々早く、しかも大きくなってくると、この寿命が益々短くなってってく
ると思われます

【4】  大企業といえども、新分野開発、新事業開発は必須の条件になってきました。
従来のビジネスモデルを長く続けていると、ビジネスの寿命が老年期に入って来て、マーケットに提供
する絶対的付加価値が少なくなってきます。そして、そのビジネスは成長力を失います。
従って、大企業と言えども、マーケットにより多くの絶対的付加価値を提供するために、常に新分野開
発、新事業開発を行って、企業としての成長力を確保することが必要になるのです。
 この新分野開発、新事業開発は企業の盛衰を左右する大きな課題ですから、企業のトップの最も重要
な仕事ということになるのではないでしょうか。

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