会長メッセージ

【会長語録】「スタートアップファクトリーにおける経営と所有の分離について」



Q1:スタートアップファクトリーにおける経営と所有の分離ついて
    「一般的には、経営と所有を分離する事によってチェックと抑止の機能面でメリットがあると
    言われていますが、スタートアップのようにスピーディーな経営判断が求められる場合、経営と
    所有を分離しないで一体化した方がいいと思いますが会長はどう思いますか。」


A1
【1】 経営と所有の分離とは。

特別議決権を持つ株主(例えば過半数の株式を持つ株主など)が経営すると、経営の客観的な評価が出来ず、
経営者の独断、独走を許すことになります。これを防ぐため所有(株主)と経営(経営陣)を分離し、
株主は客観的に評価する立場で経営の健全性を構造的に保とうということです。


【2】 スタートアップファクトリーに於ける経営と所有の分離について。

一般的に経営と所有の分離は大企業について論じられることが多く、スタートアップカンパニーの場合は
どうなるのかについて考えてみたいと思います。
スタートアップカンパニーについて考えると、質問にもあるように、スタートアップカンパニーでは、
スピーディーな経営判断や変化に適応する実行力が求められます。
大企業のように経営と所有を分離し、経営を所有である株主がコントロールするという、やり方では
なんでも自由に早く出来るスタートアップカンパニーの特長をいかすことにはなりません。
経営と所有という場合、経営とは経営する力であり、所有とは 資金力 すなわちお金です。
ところが今やスタートアップに於いては、お金ではなく、新しいビジネスモデルを創る起業力が新しい
力になってきました。
有望なビジネスモデルを創る起業力にはいくらでもお金が集まるようになってきたからです。
従って新規事業開発の成功のポイントはお金ではなく、新しいビジネスモデルを創る起業力ということに
なります。

ベンチャー企業の成功の定義を時価総額1000億円以上の東証一部上場企業とした場合、ベンチャー企業
成功の確率は0.3%、即ち1000社立ち上がって成功するのは3社ということです。 
従って起業力をつけるということはこの成功の確率を引き上げることにあり、この成功の確率を上げるのが
エムアウトが目指しているスタートアップファクトリーの重要な仕事ということになります。

大企業の場合、経営と所有の分離が必要だと考えられていますが、エムアウトが目指すスタートアップ
ファクトリーに於いては所有は単に資金を出すだけではなく、スタートアップカンパニー成功の確率を引き
上げることを責任を持って考えなければなりません。
即ち、スタートアップカンパニーの経営者と一緒になって新規事業を成功させないと投資金額が回収できない
ということになるからです。
 従ってエムアウトグループによるスタートアップファクトリーでは、経営と所有は分離ではなく、一致して
いるということになると思います。

ただし起業力と経営力を発揮してスタートアップカンパニーが成功した場合は、その 貢献度によって
リターン、すなわち利益配分を公平に行う必要があると考えています。

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